本棚は自分の机のすぐ隣にあるのですが、なんとなく安心感とか勉強してる感とかを含め、思い立った時に手元ですぐ開いて調べたり暇つぶしにふと読みたい本ってありますよね。自分はインターネット、特にWebやインターネット基盤技術に関わる研究・技術者をやっているわけですが、自分の手元に置いておきたい本がやはりあります。
もちろん、手元に置くためのスペースは約20から30センチ程度なので、分厚い本を置くと数冊程度になってしまいますが、今日は「自分が現段階で持っている本のうち、キーボードのすぐ隣に置いておきたい本」8冊をなんとなく紹介したいと思います。
自分が手元に置いておきたい8冊
1. Linuxプログラミングインタフェース
(6.5センチ)
分厚さ6.5センチと最強に分厚いですが、Linuxに関わるプログラミングをする際の辞書として手元においておく安心感は半端ないです。自分はミドルウェアの実装やそれに付随してOSのAPI等を良く調べるのですが、そういう用途にピッタリです。とりあえず僕と似たようなインフラエンジニアの皆さんは是非置いておくと良いでしょう。
2. 詳解 Linuxカーネル 第3版
(4.5センチ)
LINUXプログラミングインタフェースを買うまでは、僕の本棚で最強に分厚かった技術書です。ただ、カーネルでどういう実装や仕様になってたかなぁと思った時に辞書変わりに開くと、やはり頼もしいものがあります。Linuxカーネル2.6解読室はPDFにしているので、それと組み合わせて読むとなかなかに隙がありません。
3. ネットワーク不正侵入検知
(2.5センチ)
この辺りからはほどほどの分厚さになります。この本は10年弱前に僕が学部でインターネットセキュリティの研究をしていた時からお世話になっている本で、不正侵入検知を中心にその対策や調査手法、及び、ネットワークの知識や、さらにはビジネス面でのリスク管理まで言及していて、なんとなく昔からセキュリティとか気になるたちだった僕にとっては、単純にネットワーク関連の本を読むよりも楽しく勉強することができました。今でも、TCPヘッダのあのへんどうなってたっけ?って思った時は良く開きます。
4. ネットワーク侵入解析ガイド―侵入検知のためのトラフィック解析法
(3センチ)
これも、ネットワーク不正侵入検知と同様に、不正侵入を切り口にネットワークに関する技術を色々と学べるので手元に置いています。ネットワーク不正侵入検知と比べるとより不正侵入に特化した内容になっていて、どちらかというと理論よりは技術者よりの具体的な手法の紹介等が多く、パケットの偽装や侵入方法の例などをより詳細に知る事ができます。ただし、これらの2冊はそれなりに古い本ですので、そういう前提で読む必要があると思いますが、僕個人としては非常に楽しくネットワークの勉強ができました。
5. 世界で闘うプログラミング力を鍛える150問 ~トップIT企業のプログラマになるための本~
(3センチ)
これは、ふと休憩中に開いて、MicrosoftやGoogle、Amazonのエンジニア達がどういうインタビュー形式のテストを受けてその狭き門を突破していってるのかを、アルゴリズム等を勉強しながら読みつつ、そのレベルの高さに刺激を受け下がったチベーションを高めたりしています。実際、どういう風に誘いがきて、インタビューの流れになりどういう問題が出されるのかが詳しく書かれていて非常にワクワクします。また、実際の問題も勉強になるものばかりで、こういう問題もちゃんと理解できるようなエンジニアにならないとなぁと日々刺激をうけています。
6. 情報科学入門―Rubyを使って学ぶ
(1センチ)
ちょうどmrubyを触っていたのもあり、matzさんとmasuidriveさんと話していて、Rubyをやりながらもプログラマとして計算機科学や情報科学の基礎をきちんと学ぶには、という内容でmatzさんがこの本結構いいよって紹介してくれた本です。Rubyで情報科学の基礎を幅広く学べます。これまたRubyを触っている人でも、自分は情報科学とかの基礎知識が足り無い、などと悩んでいる人がモチベーションを維持しながら楽しくアルゴリズムや数学の基礎を学んだり、既に学んだけどすっかり忘れている人は楽しく復習できるんじゃないかと個人的に思っています。
7. リナックスの革命 ― ハッカー倫理とネット社会の精神
(2.5センチ)
これは技術書じゃないですが、オープンソースを扱う仕事ってなんだろう?という疑問に対する答えを教えてくれるかもしれません。古くからOSSの道を切り開いてきた人達の考え方等を知ることができて、今の自分に行き詰まって「自分はこれから何をしたいのか。仕事ってなんなのか」という問い対して、何か自分なりの答えが見つかるかもしれません。モチベーションが低下している時に良く眺めます。
8. それがぼくには楽しかったから (小プロ・ブックス)
(2.3センチ)
これは僕が大学時代に読んで本当に感銘を受けた本で、今自分が自分の行動に自信を持てているのはこの本のおかげだと言っても過言ではありません。なぜOSSを触っているのか、君は今のままで良いのか、本当にやりたい事は何なのか、自分が本当にやりたい仕事は何なのか、そういう事に対する迷いや疑問をひょっとすると解決してくれるかもしれません。自分がふと自分の行動に自信がなくなったり、前々からやろうとしていることに冷めたりした時に、その都度読み返しています。
まとめ
以上が、PDFにはしておらず本として家に存在するもののうち、僕の手元に置いておきたい8冊です。全部で25.3センチになりました。ちょうどいいですね。その時々の趣味趣向によって他の本が手元に置かれたり(今だとパーフェクトRuby (PERFECT SERIES 6)とかCプログラムの中身がわかる本
とか)しますが、上記の8冊はいつでも取って開けるようにキーボードのすぐ隣においています。ちなみにスティーブンス本、特に詳解TCP/IP〈Vol.1〉プロトコル
シリーズとUNIXネットワークプログラミング〈Vol.1〉ネットワークAPI:ソケットとXTI
シリーズ、さらにはタネンバウム先生のコンピュータネットワーク 第5版
はもちろん入れておきたかったのですが、PDFにしてしまっているので残念ながらエントリしていません。また、クヌース先生のアルゴリズム本であるThe Art of Computer Programming Volume 1,Fascicle 1:MMIX―A RISC Computer for the New Millennium日本語版 (Ascii Addison Wesley programming series)
シリーズも読まないとなぁと思っています。
皆さんもそういう本が幾つかあると思います。良かったらコメントやブログエントリなどで、自分の手元に置いておきたい本はこれだ!というのを教えて頂けると幸いです。
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