つい先日、開業届を税務署に出してきました。元々、いつかは起業したいなぁと考えてはいたのですが、こんなに早くそうなるとは思っていませんでした。そのようになった話の流れを書きます。こういう風に起業する人もいるんだというサンプルになれば良いと思っています。
起業に至るまで
今年の4月に大学院に入学後(Linuxエンジニアを辞めて大学院に入学しました)は、幾つかアルバイトを掛け持ちしていたのですが、やっぱり研究といのは予定が流動的だったり、ある時いいネタを思いついて一気に実装したり実験したりという事が多く、なかなか決まったシフトで会社に予定を出すことができていませんでした。
だからといって、なるべく予定が変わらないであろう、土日に固定して出社してみても、例えば運用保守が中心に会社などではなかなかまとまった仕事を用意する事ができません。それで、椅子に座ってるだけでお金がもらえるというのは気持ち悪くて、こういうのは嫌だと思っていました。それだったら、仕事が発生したら会社にいって仕事をする、というやり方はどうだろうか、と。
一方で、仕事が発生した段階で、前月に出しているシフトがころころ変わるのも、勤怠管理的にやりずらいでしょう。そういう、「勤怠管理はやりにくいけど、仕事は決めやすい」、「勤怠管理はしやすいけど、仕事がきちんと決めにくい」というスパイラルにはまっていました。
そこで、色々と考えた結果、解決策としては、会社対会社の契約にしてしまって、在宅でも仕事をやれるようにするというのが、自分のためにも会社のためにもなるだろうとなっていき、急遽起業する事になりました。元々起業はしたいと思っていたこと、また、起業していないと、アルバイトとしての安い時給でしか契約できない、という所もあるのも理由の一つです。
こういう相談にのってくれる会社が複数あった事にとても感謝しています。
あ、あと、ブログは真面目に書いておいて良かったと思いました。僕のスキルをブログや論文から計ってくれている会社もあって、出会いはどうであれ、その後の契約は自分の要求に対して非常に有利かつスムーズに進むと思います。社会に何かアウトプットを出して貢献する、という行動はきっと誰かが見てくれています。
博士課程で解決すべき課題
それは、やはり生活費の面です。研究で十分な成果をださないといけないので、研究に多くの時間を割く必要があります。一方で、生活するためのお金は稼がなければなりません。特に、家族を持っていたりする場合は、お金だけでなく家族との会話や家事もしなけばなりません。
僕は結婚の後、会社を辞めて大学院に入ったので、そこをないがしろにしていてはプロの研究者・技術者にはなれないと考えています。そういった意味では、今回の起業と会社との契約は博士課程で解決すべき生活費の問題を解決しやすいようになったのでは、と思っています。基本は、研究をしつつどこでも仕事をする事ができるので、家の事も色々やりやすいだろうと予想しています。
ただ、妻と話していたのですが、「いつでもどこでもPCを開いて仕事してる姿は本当に幸せなのかわからないね」とも思います。何事も程度があるということを忘れてはならないと思いました。
最後に
数年前を振り返れば、Linuxエンジニアとしてのスキルをあげたくて企業に飛び込み(Linuxエンジニアを目指して入社一年目にやって役にたったと思う事)、必死でスキルを高めました。そして、昔から決めていた研究室にもう一度研究するために大学院に入りました(Linuxエンジニアを辞めて大学院に入学しました)。このそれぞれの段階で、とにかく必死でやっていたことを今でも思い出します。そういう意味では、今回の出来事も、これからの人生を大きく変えるであろう出来事であったと思い、ブログにまとめました。
これからは、大学院では研究者として研究し論文を書いて研究分野に貢献していくこと、そして、そこで学んだスキルやエンジニアリング技術を企業のためになるのであれば、エンジニアとしてサービスとして開発するところまでお手伝いしていきたいと考えています。これからの時代は、研究者として研究だけして終わりではなく、それを技術者として具体的なサービスまで作ることのできる人材が求められていくような気がしています。まずは、そうなれるように頑張りたいと思います。
そして、親身に僕の相談にのってくれた企業の皆様、ありがとうございました。僕の研究や技術が世の中に少しでも役に立つように、これからも研究をしていきたいと思います。
あー、帳簿かかなきゃ。