mrubyでも使っている擬似乱数Mersenne TwisterがMITライセンスでも提供可能になった

擬似乱数Mersenne TwiterがMITライセンスでも提供可能になりました。

というのも、mrubyでランダムクラスをコアにマージする際に、Mersenne Twisterは3項BSDライセンスで提供されており、mrubyはMITライセンスで提供しているため、ライセンスの取り扱いで誤解を招きそうだという話題が上がりました。

一部BSDライセンスだと明記していたとしても、mrubyをMITライセンスとして使っているプロダクトなどにとっては、ライセンスの一部変更はそれなりに手間のかかる問題で、できればライセンスは統一したいという話になりました。もしくは、コアに入れるのはやめようかという話題もでました。

しかし、個人的にはこのような素晴らしいプロダクト同士が、単なるライセンスの問題で互いに協力することができないのはとても嫌でした。また、これらを作った方々もそんな事のためにライセンスを定めているわけではないんじゃないかと思いました。そんな事を研究者や技術者は望んでいないと。

そこで、Mersenne Twisterの作者である松本先生に相談したところ、快く承諾して頂き、無事MITライセンスでも提供可能になりました。

Mersenne Twisterの商業利用について: http://www.math.sci.hiroshima-u.ac.jp/~m-mat/MT/MT2002/license.html

2001年4月6日まで、MTはGNU Public Licenseの元に配布していましたが、 多くのユーザーから「販売用プログラムに組み込むことができない」という お便りをいただきました。

松本-西村はMTを販売用プログラムにも自由に使っていただこうと決めています。 そのため、GNU Public Licenseよりも条件のゆるい”BSD License” に準拠したLicenseの元に2002年版コードmt19937ar.c, mt19937ar-cok.cは配布されています。

また、MITライセンスに書き換えて配布してくださっても結構です。

MITライセンスでの提供も許可して頂き、ありがとうございました。

また、松本先生は以下のようにもおっしゃっています。

お願いと謝辞: http://www.math.sci.hiroshima-u.ac.jp/~m-mat/MT/ack.html

MTはFreewareです。どんどん使って下さい。 使われた際には一言「どんな目的にどんな風に使ったか、および そこへの適切なreference」を m-mat @ math.sci.hiroshima-u.ac.jp まで教えて頂けると大変励みになります。よければ、リンクを張る先も教えて 下さい。

是非ともMersenne Twisterを使っている方は、「こんな所で使っていて、こんな風に動いています!」など、感謝のメールを送ってみてはいかがでしょうか。

いつかは、mrubyが様々なデバイス、そして、いつかはロケットにのったときに、そこで同時にMersenne Twisterが動くことにもなりそうですね。(もうすでにMersenne Twisterはのっているかもしれませんが)