半年に一回くらいの革靴定期メンテナンス

IMG_3403

日々のブラッシングや、月に一回程度の乳化性クリームの手入れだけでは、汚れがたまってくる。

そのため、半年に一回くらいは大掛かりなメンテナンスをしてやらないと、汚れが目立ったり、革がダメになってしまったりする恐れがある。

ということで、今日はDoverを2足綺麗にメンテナンスしてやった。

まずは、全体をブラッシングし埃を取る。

その後、布で水拭きし、乾拭きする。

この工程で、表面の埃や汚れをきちんととっておくことで、クリームののりなど、後の工程のより効果的になる。

乾拭きが終わると、ステインリムーバーでかるく汚れをふき取る。

IMG_3391

布にしみこませ、なでるようにふき取るイメージだ。なでるように、複数回こすってやる。

ただ、トゥにはワックスがついているため、多少力を入れても良い。

その作業が終われば、10分程間をおいてから、デリケートクリームを塗る。

IMG_3392

この工程は、きっちり細かい部位にも潤いと栄養を与えたいので、手で塗りこむ。

たっぷり塗りこんで、革がクリームを吸収し手が乾いてきたくらいで、布でかるく磨き余分なクリームをふき取る。

ここから、数分おいて乳化性クリームをペネトレイトブラシを使って、隅々まで塗りこむ。

IMG_3393

あまり量は気にしておらず、ちょっとブラシの先をクリームにつけ、蓋で馴染ませてから全体に塗りこむ。

ウェルトの隙間など、全体に満遍なく隅々まで塗りこむ。

サフィールとモーブレイの乳化性クリームはほとんど変わらないが、BootBlackのクリームは非常に色が付きやすいように思う。

アンティーク仕上げ等、しっかりと色をのせたい時は、BootBlackのクリームがおすすめだ。

そして、塗り終わったらすぐに豚毛のブラシで全体をブラッシングする。

このブラッシングは結構きっちりやっている。全体にクリームを馴染ませ、余分なクリームをふき取るためだ。

このブラッシングは馬毛よりも固めの豚毛が適している。

それが終わると、数十分コーヒーでも飲んでから、布で靴全体を磨く。

この時点でグリーンの靴や、履きこんできた靴などはピカピカになる。

磨いた後は、ワックスの工程に入るのだが、僕はグリーンのワックスを全体に薄く塗り、鏡面に仕上げたい部位をkiwiのパレードグロスを使用する。

グリーンのワックスは、乳化性と油性の中間に位置しており、栄養を沢山含みぴかぴかに光るが、kiwiのワックス程硬い膜ができない。

IMG_3394

そのため、薄く全体に延ばしてやれば、栄養を十分に皮革に与えることができ、またひび割れもせず全体に光沢を得ることができる。

乳化性クリームと鏡面仕上げの間のワックスとしては、最高のものだと思う。

磨き方は、グリーンのワックスを丸めたストッキングに少しつけ、まずは全体にワックスの点をつけていく。

そして、それを全体に引き伸ばして、すばやく磨き上げる。

この工程に水はいらない。まずは、ワックスを皮革にきっちりのせるためだ。

その後、細い布を指に巻きつけ、鏡面仕上げしたい部位にパレードグロスを厚く塗りこむ。

IMG_3395

塗りこんだワックスが平らになるくらいまで磨き、数十分また休憩する。

その後、同じ布に水をつけ、厚く塗りこんだワックスの部位を軽く何度も磨いていく。

ワックスをさらに平らにし、革の凸凹を指で埋めていくイメージだ。

少しワックスが足りないなと思ったら、ワックスをたたく感じで指につけ、磨く。

その磨きを繰り返すと鏡面仕上げができる。

IMG_3405

そして、最後の工程として、丸めたストッキングに軽く水をつけ、全体をすみからすみまでかるく磨く。

この工程で、グリーンのワックスを付けた全体も光だし、全体がピカピカになる。

水は数回だけで十分で、後はストッキングで乾拭きしてやれば、見事な光沢を得られる。

IMG_3398

IMG_3397

この光沢を見てしまうと、靴磨きはやめられなくなる。

うーん、綺麗だなぁ。

今は、他に二足サドルソープで洗って乾かし中の靴があるので、次回はそのレポートになりそうだ。

IMG_3389