日々手入れしていると、そこまで汚れてしまうことはないが、突然の雨や不意の出来事で靴が非常に汚れてしまい、クリーム等ではどうしようもなくなる。
そんな時は、靴を一新するつもりでサドルソープで洗ってみることをお勧めする。
いい革であれば、必ず元の状態に戻るはずだと信じて水にほりこんでみよう。
今回は、サントーニのファーストラインの靴をサドルソープで洗った。
まずは、上記の写真のように水に放り込んで、水を十分含ませる。(靴が別に靴になってますが・・・)
そして、サドルソープをサドルソープ用スポンジに付けあわ立たせながら軽くこする感じで洗う。
そして、ある程度洗ったら、絶対に水でながさずに泡が付いたままの状態で、布で泡とある程度の水気をふき取る。
これを水で流してしまうと、カビカビになって元の革に戻らなくなる可能性がある。
サドルソープの成分を十分にしみこませたまま日陰干しすることが、革を復活させる一番のポイントである。
そして、数日間シューツリーにいれて日陰干しすると以下の写真のようになる。
いわゆるすっぴん状態だ。
この状態の靴は非常にクリームのなじみが良く、デリケートクリームをどんどん吸収する。
いつもの手入れより、デリケートクリームを多めにしみ込ませる。
そして、乳化性クリームで、色の薄い順にタン→ミディアムブラウン→ダークブラウンと少量ずつ重ね塗りする。
色も非常につきやすいため、サントーニのようなアンティークな仕上げをしたい靴は、薄めの色から順に薄く色を重ねていくのがポイントだ。
そして、全体にグリーンのシューポリッシュを使って、栄養と光沢を与える。
そして、トゥとヒールはパレードグロスで仕上げる。
このように、水につけてサドルソープで洗っても、きちんとした手順で手入れをすれば、全く元の綺麗な状態に戻る。
むしろ、最初よりも履きこんできた靴であるため、革の目がしまり日々の汚れ等から、よりアンティークに、より光沢のある靴に仕上がる。
今回の手入れで、以下のようになった。
非常にヌメヌメした艶かしい色気を出している。
手入れ前↓
手入れ後↓
見事、今までにない光沢と色気を手に入れて、サントーニが復活した!
ここまで元に戻るのであれば、数年に一度はサドルソープで手入れしても良いような気がした。
大丈夫?と読み進みましたが。
最後の出来上がりがすばらしいです。
靴職人、あるいは靴クリーニング屋におなりなさい。
ただ、洗面台はばっち~ぃ^-^
結構綺麗に仕上がるんです。
靴磨きの才能があるのかも・・・^^